※以下AIでのまとめ記事(詳しく知りたい方は動画をご覧ください。)
今回はプレゼント企画、新作の砥石について解説します。この砥石は藤原さんが研究していて、まだ世の中に出ていないものです。愛好家たちが注目している製品で、ぜひ応援してくれる方に使っていただきたいと思います。この砥石の特徴や使い方、メリット・デメリットについて詳しく説明していきます。
まず、現在作成中で販売予定の砥石は、ビトリファイド製法という高温で焼成された特殊な砥石です。この高温で焼かれた砥石の大きな特徴は変質がないことです。お茶碗の製造方法と近しく、耐久性に優れ外的な要因でほとんど痛むことがありません。そのため、日本だけでなく海外でも非常に使い勝手がいいと評価されています。
性能的には、「WA」と呼ばれる研磨剤のみで作られた真っ白な砥石で、水に浸けるとシュッと泡が出るという特徴があります。これらの砥石のポイントは、表面がザラザラしていて凹凸があることです。表面を拡大して見ると穴が開いているような形状をしていて、そこに包丁の刃先が引っかかり、研磨力を発揮します。表面の凹凸による研磨力と、砥石に含まれる研磨剤の力が合わさって、非常に優れた研磨力を発揮するのが、この砥石の特徴です。
また、この新しい砥石の優れている点は、削った金属片が目詰まりしにくいことです。目詰まりは研磨力の低下を引き起こす原因ですが、この砥石はそれが比較的緩やかで、特に和包丁を研ぐ際にその特徴がよくわかります。平面維持力が高く、凹みに強いにもかかわらず、目詰まりしても研磨力が落ちにくいのが特徴です。さらに、今回特に気に入っているのが3000番と5000番です。5000番のビトリファイド製法の砥石は非常に珍しく、市場ではほとんど見かけません。
この5000番を作ることは非常に難しく、安定して生産するのが困難だと言われてきました。しかし、今回それが可能になり、個人的にも非常に気に入って使っています。僕たちの砥石の作り方は基本的には互換性を考えて設計されており、荒い砥石はより硬く、仕上げに向かって柔らかくなるほうが誰でも使いやすくなるという考え方に基づいています。荒い砥石は粒子が大きく、仕上げに近づくほど粒子が小さくなります。
同じ硬さの砥石であっても、荒い粒子と細かい粒子では削れる速度が異なります。荒い砥石ほど削りが早いですが、無駄に傷をつけたり、刃先を丸くしてしまう可能性があります。このため、荒い砥石を使用する際には特に注意が必要です。逆に、仕上げの砥石は柔らかく作られることで、刃先が正確に研げるようになっています。
しかし、柔らかい砥石のみで研ぎ続けると刃先が徐々に丸くなってしまうため、どこかでリセットする必要があります。そこで、この新しい砥石が形を精密に整える重要な役割を果たします。また、これまで3000番まで番手を戻して行っていた作業が、5000番でも可能になることで、無駄な荒研ぎを減らし、効率的に研ぎ作業を進められる可能性があります。5000番から始めることができれば作業の簡略化を期待できるでしょう。
もちろんデメリットもあります。この砥石は凹凸が多いため、研磨力が強い分、刃先に少なからずダメージを与える可能性があります。そのため、この砥石だけではなく、暁のような仕上げ用の砥石と併用することで、理想的な研ぎが可能になります。暁は刃先をさらに鋭くするために必要で、2種類の砥石を組み合わせることで、ベストな状態を保つことができます。
現在のところ、1000番、3000番、5000番の3つの番手で構成されています。特にこの5000番は新しい試みとして開発されました。この5000番の砥石をプレゼント企画として用意しています。当選された方には誰も触れたことのない新しい砥石をいち早く体験していただき、感想をいただければと思います。
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商品概要
- 特長: ビトリファイド製法を採用した砥石で、特に5000番という細かい番手が注目されている。市場ではほとんど見られない珍しい製品。
製法の特徴と難しさ
ビトリファイド製法: 約1300度の高温焼成により、安定した品質と耐久性を実現。これにより外的要因での変質がほとんどなくなる。研磨力の高さと平面維持力が魅力の製法。
5000番の製造の困難さ: 粒子の均一性や安定性を保つのが難しく、安定的な生産が難しいとされてきた番手。今回の製品では、この課題をクリアし、新たな可能性を示している。
メリット
- 高い耐久性: ビトリファイド製法によって高温焼成されており、変質がなく、安定した構造。外的要因で痛みにくく、国内外でも安定して使いやすい。
- 優れた研磨力: 表面の凹凸と砥粒のそのものによる双方向からの研磨で、非常に高い研磨力を発揮する。
- 目詰まりが少ない: 削った金属片が目詰まりしにくく、研磨力の持続性が高い。
- 平面維持力: このシリーズは全体的に平面維持力が高く、精密な研ぎが可能となっている。和包丁のような繊細な刃物に最適。
- 新たな可能性: 3000番で行っていた作業が5000番で可能になり、より効率的に仕上げ研ぎを進められる。
デメリット
- 刃先のダメージ: 高い研磨力がある分、刃先に負担がかかりやすいため、深い傷が残る。究極の鋭さを求める方はレジノイド製法の仕上げ砥石との併用が必要。
- 扱いの難しさ: やや硬めに作っているため、初心者には扱いにくく感じる可能性がある。
まとめ
この商品は、ビトリファイド製法の特徴を最大限に活かした画期的な砥石であり、特に5000番という希少性の高い番手が注目ポイントです。メリットとして高い耐久性や研磨力が挙げられますが、刃先への負担などのデメリットもあります。製造の難しさを克服し、プロ向けの仕上げや研磨工程の効率化に寄与する可能性を秘めた製品です。
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