庖丁を知る

庖丁のプロがおすすめする書籍9選

みんなにおすすめ

包丁研ぎのススメ

ムズかしい”技術”をはぶいた包丁研ぎのススメ

著者:豊住久
価格:1540円(単行本) / 1232円(電子書籍)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

庖丁研ぎについてより身近に感じていただける本です。

これから庖丁研ぎにチャレンジしてみたいという方の入門編として非常に読みやすい形で説明がされています。

一般家庭で「とりあえず庖丁が切れるようになれば十分」という方にはおすすめの一冊です。

僕が読んだ限りでは、一部のやや専門的な解説に誤りがありました。

料理人や研ぎ師を目指す上で、より詳しく学びたい方は刃物や砥石を製造する専門家監修の書籍を購入することをおすすめします。

包丁と砥石

包丁と砥石 (柴田ブックス)

価格:1980円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

庖丁に関する専門知識全般を扱っており、初心者の方でも分かりやすいように説明されています。

僕が和食をやっていた頃に料理長からいただいた本で、当時はこの本を参考に庖丁の扱い方や研ぎ方を勉強していました。

専門家監修の元、各庖丁の用途や特徴・製作工程から、砥石の種類や研ぎ方まで非常に勉強になる内容ばかりです。

特に料理人や研ぎ師を目指している方に是非おすすめしたい一冊です。

包丁と砥石大全

包丁と砥石大全: 包丁と砥石の種類、研ぎの実践を網羅した決定版!

監修:月山義高刃物店
価格:3520円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

こちらも庖丁に関しての基礎知識が詳しく説明されており、読みやすい一冊となっております。

この本を監修されている月山義高刃物店の藤原さんは研ぎの研究に非常に熱心な方で、変態級の知識と圧倒的な経験値を持ち合わせている庖丁のプロフェッショナルです。

入門編としても非常に読みやすいですが、僕個人的には二冊目の本として非常におすすめです。

これから趣味として庖丁マニアを目指したいという方は必ず購入しましょう。

マニアにおすすめ

刃物あれこれ

刃物あれこれ: 金属学からみた切れ味の秘密

著者:加藤俊男 / 朝倉健太郎
価格:2640円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

「切れ味」について金属学の専門家がデータを元に紐解いた本です。

僕が庖丁について、より専門的な知識を学びたいと思った時に購入した最初の書籍です。

初めて目を通した時は、正直「専門用語が多すぎて難しい!」と感じましたが、その後色々と理解が進むにつれて楽しくなっていったのを思い出します。

他の専門書と比べても比較的読みやすくなっているので、更に庖丁に詳しくなりたいという方の一冊目としてはおすすめです。

日本刀の反り・地肌模様と古刀再現

日本刀の反り・地肌模様と古刀再現―刀身外観美の科学的考察
(アグネ承風社サイエンス)

価格:2200円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

本焼きの原点である日本刀について、美術的観点から科学的に紐解いた本です。

庖丁に関する書籍ではないですが、刃物の焼き入れに関する考察や、刃文・地肌模様などについてもデータを元に詳しく解説されており、新しい発見があるでしょう。

特に本焼きが好きな方に是非おすすめしたい一冊です。

世界で一番美しい庖丁の図鑑

世界で一番美しい包丁の図鑑

著者:ティム・ヘイワード
価格:2420円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

「庖丁が何故この形をしているのか」という疑問を持つ方は少ないと思います。

しかし、刃物にはそれぞれに用途があり、その形状や特性は使用目的に適したものである必要があります。

この本では、世界中から集められた庖丁達の写真と共に、それぞれの土地に根付いた庖丁の歴史や食文化が庖丁に与えた影響などが詳しく紹介されています。

日本の庖丁だけではなく、世界各国の庖丁にも興味のある方に是非おすすめしたい一冊です。

入門・金属材料の組織と性質―材料を生かす熱処理と組織制御

入門・金属材料の組織と性質―材料を生かす熱処理と組織制御

価格:4180円(単行本)
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

「金属材料」と、その特性や品質を大きく左右する「熱処理」についての専門書です。

庖丁に使用する金属以外にも多くの材質について説明されており、主に金属加工の仕事に従事する方が読む本になります。一般の方には必要のない知識なので、よりマニアックな方にのみおすすめできる本です。

金属について勉強したい方や、趣味で庖丁製作をしたいという方は是非参考にしてみてください。

庖丁専門店で働く方におすすめ

英語訳付き 包丁と研ぎハンドブック

英語訳付き 包丁と研ぎハンドブック 
Handbook on Japanese Knives and Sharpening Techniques:
包丁と砥石の種類、研ぎ方がわかる
(JAPANESE-ENGLISH BILINGUAL BOOKS)

監修:月山義高刃物店
価格:2841円(単行本)/ 1760円(電子書籍) 
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

昨今では、「庖丁」といえば日本製のものが世界的にも非常に有名になってきており、海外からご来店やお問い合わせも増えてきているのではないでしょうか?

日本のお客様だけではなく、海外のお客様にもしっかりと説明をし、理解した上で買っていただくということが「日本の庖丁を正しく広める」という意味ではとても大切であると思っています。

庖丁専門店スタッフとして働いている人であれば、普段の接客内容をどのように英語で説明するか一度は勉強したことがあると思います。

この本では庖丁の基本的な知識はもちろん、専門用語も英訳付きで詳しく解説されているので、今まで以上にスムーズな英語で対応できるようなりたいという方におすすめの一冊です。

実践 料理の味から追求した包丁研ぎの技法: 月山義高流 研ぎの理論とテクニック

実践 料理の味から追求した包丁研ぎの技法: 月山義高流 研ぎの理論とテクニック

監修:月山義高刃物店
価格:3850円(単行本)/ 3658円(電子書籍) 
※価格は公開時点での価格であり、変更されている可能性がございます。

2022年3月に出版された比較的新しい書籍です。

一般の方にもお勧めの本ですが、専門知識も多く紹介されていて庖丁専門店に勤めている方なら一度は目を通していただきたい、そんな一冊です。

基礎はもちろん、一歩踏み込んだ内容まで細かく説明されているので、お客様によりご満足いただける接客をしたいと思っている方は今すぐに購入しましょう!

気になる本はありましたか?

今では庖丁研ぎを勉強するためにYoutube等の関連動画を参考にしている方が多いと思いますが、書籍ではより詳しく説明されているので理解を更に深めたいという方にはお勧めの教材です。

研ぎに関してはやはり実際に研いでみて、経験値を積むことで技術が身に付くという面もありますが、庖丁の特性や構造についてもある程度知識がないと正しく研ぐことはできません。

知識と技術をバランスよく持ち合わせていることが最も大切で、どちらかに偏っていても高みに到達することはできません。

実際に研ぐ練習はもちろんのこと、書籍でも庖丁に関する知識をしっかりと学ぶことで更なるレベルアップに繋がるでしょう。

【Instagram】 tomo_knife_life