庖丁の刃を触らない
実際に庖丁を持って握り心地や重さ、バランス等を確認していただくことはお勧めしておりますが、刃の部分はあまり触らないでいただきたいのが本音です。
まず1番の理由としては指を切って怪我をする人が多いためです。展示品とは言え、全く切れないわけではないので刃先は絶対に触らないようにしましょう。
また、手が触れる事で掌の汗や油脂が庖丁に付着し、錆びの原因になります。我々は毎日庖丁を拭くことは欠かしませんが、油脂は非常に落ちにくく綺麗に拭き取るには一苦労します。
以上の理由からお客様の安全のため、また庖丁を綺麗な状態で展示するために刃の部分には触れないようにしてください。
庖丁に衝撃を加えない
これは庖丁の刃を触らないことにも通じますが、刃を折り曲げたり、指で弾いたりする行為もタブーです。
庖丁の設計上必要以上に力が加わると破損の原因になります。また場合によってはお客様の怪我につながる場合もございますので、店頭で庖丁を持ち比べしていただく際には十分注意をしてください。
他店のことを聞かない
特に合羽橋道具街ですと庖丁専門店が多いこともあり他店の品揃えや価格等を聞かれる事がありますが、基本的に他店のことについて詳しくは把握しておりません。
例えるならば吉野家の店員なのに、松屋のおすすめメニューを聞かれているようなものなので、ご理解いただけると思います。
同業者同士仲が悪いわけではありませんが、仕事の関係上他店に伺う機会もほとんどありません。悪気があるお客様はいないとは思いますが、販売員によっては失礼だと捉える場合もありますので、一般的なマナーとして心に留めて置くと良いでしょう。
僕自身は過去に扱ったことのあるブランドや職人さんの庖丁であれば一つの意見としてできる限りことはお伝えするようにしています。
- 庖丁の刃に触れない。
- 庖丁を曲げたり、指で弾かない。
- 他店のことは足を運んで直接店員に聞こう。
以上の三つのマナーを守っていただけるとお互いにより気持ちよく素敵な時間を過ごせると思います。
庖丁専門店スタッフを代表して、お客様へのメッセージとして書かせていただきました。
ご理解いただけると非常に有り難く思います。
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